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  • Marii

生きがいスポットライトシリーズ:Chieko Y., Certified and Registered Nurse based in Minneapolis

Chieko: 「やり甲斐」を求めて必死だった頃の私には...

「生き甲斐」という言葉は、日本人には馴染みのある言葉ですが、外国人にはやや抽象的な概念に感じられるかもしれません。


このシリーズを始めた動機は、現在世界中で注目を浴びている『生き甲斐図』に違和感を感じたことでした。この型にはまった『生きがい方式』が、本来の『生き甲斐』の意味合いとは違った形で一人歩きしているように思えるのです。


「生き甲斐」は、人生を豊かにするための一つの鍵であるとともに、一定の方程式を持たず、時とともに変化していくものだとMOGAMI 最上ウェルネスでは提案しています。


その一つのソルーションとして、『ありのままの自分・自分らしさ』を貫いている方々の実際の体験談や、ライフストーリーを皆さんと共有。そして、みなさん一人一人の心の内から生まれてくるであろう『生き甲斐』について、考えるきっかけになって欲しいと願っています。


MOGAMI 最上ウェルネスでは、この「生き甲斐」にスポットを当て、「生きがいスポットライトシリーズ」を配信してます。


今月のゲストは、アメリカ、ミネソタ州ミネアポリスを拠点に活動する看護師、手術室認定看護師、North Memorial Health Hospital手術室看護師のChieko Yoshidaさんです。


ロボット手術コーディネーターセミナーでの講演にて


Tell us your story.


秋田県秋田市出身、秋田大学医学部附属看護学校(当時)卒業後、神奈川県北里大学病院勤務を経て、1994年に学士修得の目的でアメリカミズーリ州セントルイスMaryville University 看護学部編入。卒業後、セントルイス、Barns Jewish Hospital 手術室勤務。2001年よりミネソタ州ミネアポリスNorth Memorial Health Hospital 手術室勤務。


When was the first time you remember coming across the concept of Ikigai?


看護学生の時、患者さんを看護するうえで、病気だけではなく、人を包括的に捉えて看護する意義を学んだ際に「生き甲斐」という概念について学んだと思います。その当時は自分自身の「生き甲斐」についてではなく、看護において関わる患者さんの「生き甲斐」、人生の価値、喜び、張り合いなどを理解する事が看護する上でも重要であると学びました。


What has been your personal journey with your Ikigai(s) or reason for being?

前述の通り、看護学生時代に「生き甲斐」という概念に触れてはいたものの、自分の「生き甲斐」とは何なのかと思うことはあっても、深く考えることはありませんでした。看護学校卒業後は、当時では先進的な看護体制の導入をいち早く取り入れていた都会の病院に勤務し、そこで一人前の看護師になる事を目標にしていました。病棟のリーダーとして周りの状況を見ながら働く精神的余裕が出てくると、死に直面する患者さんの姿を見て、果たして自分は人生を後悔せずに終えることが出来るのかという疑問を抱き始め、かつて漠然と思い描いていた、留学をして海外で働くという夢を叶えたいと思うようになったのです。

幸運にも、アメリカの大学への留学を実現することができ、日々の課題に追われながらも何とか卒業を迎え、現地の病院に就職もできました。その時々に掲げた目標を達成し、与えられた課題をクリア出来た後には、ひと時の充実感に浸ることはありましたが、当時の私がそこに「生き甲斐」を感じていたかというと疑問です。常に次の目標やチャレンジを探し求め努力することに「やり甲斐」を感じていましたが、それは私にとっての「生き甲斐」ではなかったように思います。

「生き甲斐」と思えるものを自覚し始めたのは、結婚を機に他州へ移り住み、新たな生活を楽しむ精神的な余裕を持てるようになった頃でした。チームで仕事に集中している時、ハイキング中に雄大な景色を目の当たりにした時、自宅の裏庭で青い空を見上げた時や就寝前にジャーナルを書きながら1日を振り返っている時など、ありきたりな日々の生活の中でさえ、とても満ち足りた感覚をふと覚えるようになったのです。これまで私をサポートしてくれた周りの人々、環境や数々の幸運に対して湧き上がる感謝の気持ちがこの感覚の根底にあります。今ここに自分は生きている、そして生かされていることを実感出来ることが、私にとっての「生き甲斐」なのだと思います。


手術室にて


How does your life today reflect your authentic self and life priorities?


基本的に人の目や自分への評価を気にする必要のない時は、ありのままの自分でいられます。自宅にいる時はもちろん、現在の職場も働いて長いので、ほぼ一日中「ありのままの自分」でいられるように思います。職場では気を遣うことも多々ありますが、ストレスを感じる程ではないし、それを含めて「ありのままの自分」なのだと思います。


年に1度出かけるキャンプ旅行に出かけるナショナルパークにて


Can you walk us through a time in your life when you felt lost? What ideas or tools helped you overcome this period?


日本で看護師としての仕事に自信が付き始めたものの、忙しい日々の繰り返しで充実感を味わえない悶々とした日々を送っていた時に、友人に誘われて行ったターミナルケアの講演会で、「どう死にたいかを見つめる事でどう生きたいかが見つかる」と気付かされた事で一歩前に進めた気がしています。視点を変え、未来の自分が今の自分を客観的に見たとしたらどんなアドバイスをしてくれるだろうか、と考えて出した答えには説得力がありました。


What would be your advice to anyone struggling to live a life of Ikigai?


「生き甲斐」を体系的に理解しようとすると、かえって矛盾が生じやすいように思います。例えば、ベン図では「稼げること」が「生き甲斐」を構成する要素の一つになっていますが、それでは定年退職後に職を持たない人達には「生き甲斐」が存在しない事になってしまいます。一つの視点や考えに固執せず、色々な意見に耳を傾ける柔軟性を持つことで見えてくることもあると思います。

私にとっての「生き甲斐」とは、理解し、探し求めるものではなく、内面にあるその存在に気付き感じるものであり、「やり甲斐」を求めて必死だった頃の私には、それを見出す心の余裕がなかったように思います。「生き甲斐」探しに必死になるよりも、身近に存在する「生き甲斐」を見過ごしてしまわない広い視野と感受性、そして心の余裕を維持する為に、趣味や好きなことに費やしたり、大切な人と過ごす時間も必要だと思います。


家の近くで観たオーロラと


Saori's reflection


“When you understand how you want to die, you will discover how you want to live." What a powerful Ikigai story from Chieko-san - reading her journey reminded me of the importance of discerning the difference between “fulfilment” and “Ikigai purpose”. It is clear to me how important Chieko-san’s work is to society and yet, I found it a key point that while she finds much fulfilment in her work, it is not her “Ikigai”. Her reminder to us of the dangers of using the misguided Ikigai Venn Diagram and her hint of "adopting a broader perspective and openness that allows for appreciating the Ikigai inherent in everyday life" are something I hope we all lean into.

Do you want to learn more?

You can follow Chieko-san and her journey on her Instagram @chiekorn.

*san is an honorific suffix used in Japanese



The reflection and journey of the other pieces guide us to a life of Ikigai. Ikigai is a journey, not a destination. It is the outcome of being able to live as your authentic self in your everyday life.



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