「生き甲斐」という言葉は、日本人には馴染みのある言葉ですが、外国人にはやや抽象的な概念に感じられるかもしれません。
このシリーズを始めた動機は、現在世界中で注目を浴びている『生き甲斐図』に違和感を感じたことでした。この型にはまった『生きがい方式』が、本来の『生き甲斐』の意味合いとは違った形で一人歩きしているように思えるのです。
「生き甲斐」は、人生を豊かにするための一つの鍵であるとともに、一定の方程式を持たず、時とともに変化していくものだとMOGAMI 最上ウェルネスでは提案しています。
その一つのソルーションとして、『ありのままの自分・自分らしさ』を貫いている方々の実際の体験談や、ライフストーリーを皆さんと共有。そして、みなさん一人一人の心の内から生まれてくるであろう『生き甲斐』について、考えるきっかけになって欲しいと願っています。
MOGAMI 最上ウェルネスでは、この「生き甲斐」にスポットを当て、「生きがいスポットライトシリーズ」を配信してます。
今月のゲストは、ニューヨークを拠点に活動するDance Performer, Motivational Speaker, World Travelerの中澤利彦さん(38)です。
あなたのライフストーリー、これまでの経験や経緯を教えてください。
日本の大東文化大学モダンダンス部にてダンスを始める。 卒業後、一般企業に3年間就職後、ダンスの夢を諦められずに退職。
2010年、25歳の時にNYに単身渡米。ダンスの専門学校に行きながら、2013年アーティストビザ取得、2020年アメリカ永住権(EB-1,アーティストグリーンカード)取得。
ニューヨークのアポロシアター、アマチュアナイトで2013年、2014年2年連続優勝。
So You Think You Can Danceで自身のダンスの模様が放映され、ラスベガスの最終オーディションまで進む。NYのマルチメディア観光バスTHE RIDEの日本人唯一のストリートパフォーマー。Japan Fes Stage Producer.
日本帰国時は学校関係を中心に、講演活動やワークショップなど幅広い領域で活躍している。2022年までで、学校講演数は200箇所を超える。文化庁の登録芸術家。
日本とNY、海外を繋げる交流会なども定期的に開催し、日本から世界へ羽ばたく人材の育成にも力を入れている。
「生き甲斐」という概念を初めて知ったのはいつ頃でしたか?
言葉を知ったのは、中学生くらいだと思います。
自分の「生き甲斐」への道のり・ジャーニーはどのようなものでしたか?
日本でサラリーマンをしていたので、講演会などでよく、
「安定した生活を捨てて、よくNYに行きましたね?」
と聞かれることがあります。
確かに毎月ある程度決まった給料が振り込まれて、生活の基盤はできていたけど、それを使う時間はありませんでした。もちろん大学で始めた好きなダンスをする時間も取れなかった。
その後、本当にやりたいことをするために、仕事を辞めて渡米しました。
最初は1年で戻ってくる予定でしたが、なんだかんだ永住権を取るまでに至りました。
自分のやりたいことと、周りや環境に求められることのバランスは大切だと思います。パフォーマンスでも、自分があるものを表現しているつもりでも、それは人によって見え方が違ったり、自分の意図しているように身体が動いていない場合もあります。
なので、それを最大限まで高めて、伝えやすくする能力をパフォーマンス力と言い、これは舞台以外の場面でも多く求められることだと思います。
僕の場合は、自分のやりたいダンスのスタイルをNYに行った時に大きく変え、周りに分かりやすく、見やすいパフォーマンスを意識しました。それは自分のスタイルを環境によって変えるという事になるので、ある意味自分を曲げていることになるかもしれません。ただ、大人になってダンスを始め、また途中でブランクもある自分にとっては、自分のこだわりだけを追求していっても、長年継続している人と比べたら、勝つことはできないと思ったからです。これは単純に技術という面でもありますが、それ以上に、ダンスにコミットしてきた想いや時間が長い人の方がそれに値する評価を受けるべき、という私自身の考えに基づいているからです。
僕にとって生きがいとは、
答えが分からないようなゴールへ、いかにして近づく事ができるか。への挑戦です。
自分の人生くらいは、自分が主役の物語へ。
「ありのままの自分」としていられると感じる瞬間は今の生活の中でどのような時ですか?
常にありのままです。なぜならありのままでいられる環境を選んでいるためです。その途中でしがらみがある場面も瞬間にはありますが、それも自分で選んでいます。
1人でいる時、人前に立つ時は、大きくキャラクターは変わりますが、どちらも自分自身です。どちらも嘘ではありません。
人生の中で思い悩んだ時期があれば、教えてください。その時、どのような概念やツールを使って乗り越えましたか?
仕事を辞める時、人間関係などです。
何かを辞めるときは勇気がいりますが、どんな環境でも生きていけるという気持ちと、辞めたことを正解だったとと後から思えるかどうかも自分自身の気持ち次第ということ。
人間関係は、1人じゃ解決できないことがあるので、誰かに相談することが大切だと思います。1人で抱え込まないで、助けを求めること。助けを求められた方は嬉しいものです。
生き甲斐を見つけるのに悩んでいる人へのアドバイスをお願いします。
人それぞれは当たり前。でも、当たり前は人それぞれ違う。
自分が足りない分は、絶対誰かが持っている。
そして逆に、
誰かが足りない分は、絶対自分が持っている。
自分が自分のやりたいことを優先できた時、相手へリスペクトの気持ちも生まれる。
いい加減は良い加減
やってみてダメだったらまた戻ればいい。
A message from Toshihiko
日本国内の小中学校、学校以外でも自分を呼んで、ダンス授業、講演会などをしてほしい所があれば、お声がけ頂ければ嬉しいです。
世界各地、場所を問わず、パフォーマンスも行います。
書籍もあります『10代のバイブル』Amazonにて販売中。
これから世界中を旅したいので、近くにおられる方に是非お会いしたいです。
インスタグラム:@goemonfromjapan
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